2008年11月号より抜粋
業務上、通勤によるけがや病気なら
8割の賃金補償が出るんです!
労働者が仕事中にケガをした場合、使用者として心配なのが補償問題です。特に労働者が仕事を休まければならなくなったときに、事業主にかわって補償を行う労災保険の「休業補償給付」について、主なポイントをご説明しましょう。
要件をチェック
労災により労働者が休業する場合、労働基準法では休業前の平均的な賃金(これを平均賃金といいます)の60%を補償するよう義務付けています。そこで、労働者への補償を確実なものにするために使用者に義務づけられているのが労災保険です。労災保険から使用者にかわってこの補償が行われます。ただし休業補償給付を受けるには、次の要件すべてを満たす必要があります。
①業務上又は通勤上の理由による病気やけがの療養のため働くことが出来ない
②賃金を受けていない
③4日以上休んでいる
このように休み始めて3日間は、労災保険の支給要件を満たさないため、会社がこの間の休業補償を支払う必要があります。
※通勤災害の場合は、会社が3日分の休業補償を支払う必要はありません。なお、給付の名称は「休業給付」となります。休業給付は、職場に復帰するか、または「障害補償年金」を受けるようになるまで支給されます。
給付額は賃金の8割
給付には本来の支給部分と加算される特別部分があります。本来部分である「休業補償給付」は平均賃金(労災保険では給付基礎日額といいます)の60%が支給されます。それに加算される「特別支給金」は平均賃金の20%が支給されるので、合計して平均賃金の80%の支給があります。労働基準法で義務付けられている60%を上回って労災保険が給付を行いますが、さらに100%の補償をしたいと考える場合、商工会議所や民間の保険会社が扱っている「労災上乗せ保険」を利用することも出来ます。
※労災保険の受給中に、他の制度から給付を受けることがある場合は、労災保険が減額調整されることがあります。
手続は1ヶ月分まとめて
請求は、休業補償給付支給請求書を所轄の労働基準監督署へ提出して行います。特別支給金の請求も同じ用紙で同時に出来ます。休業が長期にわたる場合、一般的には、きりのいい給与計算期間ごとにまとめて請求します。
受給中に離職した場合でも、働けない状況であれば引き続き休業補償給付は受けられます。離職後2回目以降の請求をする場合は、事業主の証明は必要ありませんが、請求する期間の一部でも在職期間がある場合には事業主の証明が必要です。
業務上、通勤による病気やケガで4日以上休業
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事業主が請求書に証明する
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医療機関が請求書に証明する
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管轄の労働喜寿運監督署へ提出
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被災した労働者へ支給決定通知と支払が行われる
交通事故の相手から補償を受けたときでも、労災保険から給付をもらえますか?
相手の自賠責保険等で補償を受けた場合は、休業補償給付として支給される60%の部分は請求できません。ただし、特別支給金の20%の部分は請求できます。
| 私の会社では、業務上の傷病による休業の場合は基本給の2割が支給されることになっていますが、休業給付は減らされるのでしょうか? |
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| この場合は、休業補償給付と特別支給金の全額が受けられます。給付を受ける要件として、「賃金を受けていないこと」とありますが、ご質問のように、全日休んでいながら、会社から少し(60%未満)生活保障をもらう場合であれば、給付を全額受けられます。 業務上の災害の場合、経営者が責任を感じて生活保障を払ってあげたいと考えるケ-スが多いのですが、会社から支給される額が賃金の60%以上になると給付がゼロになってしまうので注意が必要です。 |
| 午前中働いて午後通院するなど、一部労働した場合は給付が減らされますか? |
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| この場合も一部労働して得た賃金が60%以上になると給付はゼロになります。賃金が60%未満の場合は、次のように減額されます。(給付基礎日額-労働した分の賃金)×80% |


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