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 採用前に健康診断書を提出させ、特定の疾病にかかっているという理由で採用を拒否できるか?

 


 
 
 労働安全衛生法では、会社に対して健康診断の実施義務や健康管理義務を課しているほか、一定の疾病になった者については就業を禁止しなければならないことも義務づけている。
 したがって、疾病の状態により、労働契約の本旨に沿った労務の提供ができない場合は採用の拒否も可能と考えられる。(もちろん、差別的な意図によるものはこの限りではない。)三菱樹脂事件判決では、採用の自由の原則を示しており、また採用時健診の結果により不採用にした事件では「企業には~労働者を雇用する採用の自由が保障されているから採否の判断の資料を得るために、応募者に対する調査を行う自由が保障されているから採否の判断の資料を得るために、応募者に対する調査を行う自由が保障されているといえる。
 ~企業が、採用にあたり、労務提供を行いうる一定の身体的条件、能力を有するかを確認する目的で、応募者に対する健康診断を行うことは~その必要性を肯定できる」(東京地判平15.6.20国民金融公庫事件)としている。ただし、その健診(検査)が採否の資料のために本人に無断で行われた場合は違法になる。(同事件)
 また、HIV検査等については、個人情報保護法に基づく「雇用管理に関する個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項」(平成16年10月29日付け、基発第1029009号)により「HIV感染症やB型肝炎等感染性の低い感染症情報や、色覚検査等の遺伝情報は、職業上の特別な必要性がある場合を除き、取得すべきでない」とされている。判例でも、千葉HIV解雇事件(瀧川化学工業事件)、警視庁HIV検査事件で、HIV無断検査を違法としている。