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 派遣先から1ヵ月後に派遣契約をキャンセルする旨、通告がありました。当社としては大打撃ですが、相手先は「指針に基づく措置を講じたから」と取り付く島もありません。予告ですから当社は1円の賠償金も受け取れませんが、派遣先はそれ以上の責任を負わないのでしょうか?

 


 
 
 次の就業先確保へ対処を
 平成21年3月31日から適用されている派遣先・元指針では、契約キャンセル時の措置内容を強化しています。改正派遣先指針では、「①派遣契約の締結に当たって、派遣元事業主の休業手当、解雇予告手当等に相当する額以上の損害賠償を行うこと定める」、「②賠償の定めがないときも、生じた損害の賠償を行う」よう求めています。
 今回キャンセルされたのが改正前の契約であっても、②に基づく対応が必要です(平21.3.31職発第0331010号)。「(実際に)生じた損害」に関しては、「休業させるときは休業手当以上、相当の猶予期間をもって解除予告がされなかったことによる解雇等の場合は30日分以上の賃金」などが具体例として示されています。お尋ねのケースでは、30日以上前(1ヵ月前)に契約解除の予告がなされているので、貴社は30日前の解雇予告が可能です。
 しかし、派遣元指針では、「まず休業等を行い雇用の維持を図り、休業手当の支払責任を果たすこと。解雇しようとするときでも、労働契約法を遵守し、解雇予告等の責任を果たすこと」と規定しています。労働契約法によれば、解雇には「客観的・合理的な理由」(正社員等の解雇、台16条)、「やむを得ない事由」(期間契約途中の解雇、第17条)が必要です。派遣契約が解除されたかれといって、30日前に予告すれば自由に解雇できるもではありません。
 派遣先が30日前に予告しても、派遣元の損害を100%カバーできないケースも想定されます。派遣先は「事前の申入れをしたから、後は我関せず」ではなく、派遣先指針に基づき、就業機会のあっせんや他の善後策を検討するなど誠意をもって対応すべきです。
 しかし、派遣元としても、予告後の30日間を使って次の派遣先を探す等の対応ができるのですから、「30日経過後に生じた損害」を自動的に請求する権利はなく、派遣先指針でもそこまで規定していません。