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禁煙は採用条件


      健康リスク 企業が敬遠


 喫煙者は就職がしにくい時代がやってきた。
 採用条件に「禁煙」を掲げる会社が登場。中には喫煙者であると答えると、インターネットから応募できなくなる会社も。喫煙が社員の健康や経営上のリスクと見なされるようになったためだ。
 嗜好で人材を選別する動きには反発を感じる人もいたそうだが、若者は自然体で受け止めているようだ。

 労働法制に詳しい岩出誠弁護士は「採用条件に禁煙を加えることは違法とはいえない」と指摘する。長期雇用を前提にするなら、企業が健康に悪影響がある喫煙を社員のリスクととらえるのは当然という。
 喫煙者の採用抑制は会社全体に影響を与える。星野リゾート(長野県軽井沢町)では、以前は社員のほぼ4人に1人が喫煙者だったが、禁煙採用の導入後、禁煙する社員が増加。社員の禁煙治療などもサポートすることで07年末には、本社の正社員約250人全員が非喫煙者になったという。
 下着メーカー大手のトリンプ・インターナショナル・ジャパン(東京・大田)は02年から私生活を含めた禁煙を社員に求めていたが、禁煙が浸透したため07年に就業時間だけに改めた。
 産業医科大学産業生態科学研究所(北九州市)の大和浩教授は「喫煙が健康のリスクである以上、企業が社員に禁煙を求めるのは時代の流れ」とみる。

 企業以外では、神奈川県が公共施設や飲食店など不特定多数の人が出入りする場所での喫煙を禁じる方針を打ち出したが、飲食店などが強く反発している。しかし職場においては表だった反発は少なく、歯止めをかける要因は見あたらないようだ。(20.8.8 日本経済新聞 ー労働問題ー)