漂う年長フリーター
年長フリーターが問題になっている。政府の定義では、フリーターは15歳~34歳のパート・アルバイトなど。景気の回復で15~24歳の若年フリーターは減り続けているが、25歳~34歳の年長組はなかなか抜け出せずに滞留気味で、昨年初めて若年組を上回った。フリーターの中核といわれる就職氷河期世代が40代に入る2010年に向け、当事者たちは対策の外へ押し出されるのではと不安を強めている。
【支援の対象34歳まで】ー見放される懸念
「年のことは考えたくない」東京の男性契約社員(38)は言う。90年代半ばに大学を卒業。就職率は下がり続け、正社員の採用も減っていった。事務委託会社や運送会社などの派遣社員として働き続け、いまの仕事も繁忙期が過ぎれば切られそうだ。「2010年には40歳。先が見えない。疲れた」
総務省の定義では、フリーターとは15歳~34歳のパート・アルバイトや失業者。労働力調査では03年の217万人から昨年の181万人まで年々減り続けている。景気回復で新卒採用も過熱気味となり、若年雇用への世間の関心は薄れがちだ。
ところが、昨年の181万人の内訳を見ると、15~24歳の若年組は前年より6万人減って89万人となった一方で、25~34歳の年長組は92万人と、02年以来初めて年長組が若年組を上回った。35~44歳では3年連続増え続け、不安定雇用は改善されないまま、定義上の「フリーター」から外れ、政府のフリーター対策からもれていく人が増えている。
年長組では貧困度も進む。20~24歳の年収200万以下の男性の割合は02年の31.8%から07年は30.1%に減った。一方、25~29歳では12.6%から14.2%に、30~34歳では7.2%から8.6%に、35歳~39歳でも5.7%から7.3%に増えていた。「フリーター問題は景気回復だけでは解決していない。総合的な雇用対策が必要だ」と専門家は言う。
そんな状況を、若者の不安定雇用に詳しい作家の雨宮氏(33)は「2010年問題」と呼ぶ。「この年に就職氷河期世代のトップが40代入りして「若者」から外れ、中核の私たち75年生まれが35歳になり改善もないまま「フリーター」から外れていく。これこそ問題」(20.7.23 朝日新聞ー労働問題ー)


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