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メンタルヘルス対策は急務ー就業規則の変更によって会社の悩みは解決します。

予防・早期発見・早期対応への取り組みを
 
 4月22日、過密労働によってうつ病にかかった社員を解雇したのは無効として、雇用主である東芝に損害賠償を命じる判決が東京地裁でありました。また、(財)労務行政研究所が4月に発表した調査結果によると、メンタルヘルス不調者が最近3年間で「増加している」とする企業は55,2%、メンタルへルス不調による1ヵ月以上休職者がいる企業は62,7%に上がるといいます。
 企業におけるメンタルヘルス対策は急務となっています。つづいて予防・早期発見・早期対応に焦点をあてて見ていきましょう。
 
企業のリスクは・・
 
 職場のメンタルヘルス悪化による企業のリスクを考えてみましょう。たとえば、遅刻・欠勤やミスの増加による作業効率ダウン、集中力低下による事故。休職になれば募集費を含めた代替人件費がかかります。過労による自殺者が出て訴訟になれば、多額の損害賠償が請求され、企業のイメージダウンにつながるでしょう。
 「あいつは弱い」「自分が若い頃はもっと大変だった」などと、メンタルヘルスを個人の問題として放置しておくことは大変危険です。先に述べたさまざまなリスクを考えると、企業全体で予防と早期発見・早期対応に取り組むべきです。
業務に支障を及ぼす場合や欠勤、休職、退職の取扱い等について、就業規則で細かい定めが必要でしょう。

【早期対応】 担当者を育成する
 
 早期対応を実現するためには、まず、メンタルヘルスに関する情報が集まりやすい体制をつくる必要があります。
 異常に気づいていても、上司がどう対応すべきかわからず、とりあえず様子を見ているうちに悪化してしまう場合があるからです。本人と上司だけで抱え込む、あるいは必要以上に騒ぎを大きくするということがあってはいけません。
 メンタルヘルスに関する情報はすべて集約されるよう担当部署(たとえば総務部内など)を設置し、担当者を育成します。そして担当部署では段階に応じた対応方法を用意しておくのです。
 負担を軽減すれば業務が続けられるのか、それとも療養に専念させるべきなのか…。
その判断をするために、本人から状況を聞き、いつもと様子が違うようであれば一度専門家に受診させた方がよいでしょう。本人には病気の自覚がない場合もあります。
 負担を軽減する場合は、就業時間は何時から何時までにするのか、業務のフォローは誰が担当するのかなどを具体的に決めていきます。
 周囲の理解と協力が必要になりますが、健康に関することはデリケートな個人情報ですから、本人の同意を得てから、病気であることを周囲に説明するようにしましょう。
 
【早期発見】 サインに気づく
 
 メンタルヘルス疾患の主な原因は職場のストレスにありますが、仕事をする以上、ストレスを完全になくすことは難しいでしょう。
  そこで、社員個人が定期的にストレスチエック(セルフチエック)を行い、早期発見することが有効です。その際、ストレスチエックの結果が社員の業務成績の評価に影響することがないようにしなければなりません。ストレスに問題があれば、上司と面談をおこなったり、メンタルヘルス担当部署に報告するなどして対応します。
 また、メンタルヘルス悪化のサインに上司がいち早く気付くことも大切です。
特に恒常的に長時間労働の傾向にある社員については注意が必要です。
平成20年4月より、残業が多い社員には医師による面談が義務づけられました(常時50人以上の事業場は平成18年4月より)
時間外労働が1月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められるときは、労働者の申し出をうけて、医師による面接指導を行わなければなりません。
 
【予防】 啓発活動と環境改善
 
 メンタルヘルスに対する正しい認識と対応を浸透させることがたいせつです。パンフレットの配布程度では効果はあまり期待できません。EAPサービスなど専門機関(従業員支援プログラムと呼ばれるサービスを提供する会社)に依頼して教育研修を行うのが効果的でしょう。
 ストレス対処法を教える「一般社員向け研修」、事業者責任やうつ病サインの見分け方・対処法を教える「管理職向け研修」など、対象者別に行います。
 特に管理職研修は大切で、部下の話を聞かない上司や共感力のない上司は部下のストレス要因となる危険なタイプとされています。
 その他の予防策としては、特定の社員に業務が集中していないか配分を見直したり、全社的に長時間労働の抑制を進めることが考えられます。

メンタルヘルス疾患の増加は職場でのコミニュケーションの希薄化が背景にあると考えられています。メールや業務管理ソフトによる進捗連絡など、顔を合わせて話さなくても業務を進めることができ、常にスピードと成果が求められています。世代が違うから「何を考えているかわからない」と切り捨てるのではなく、上司と部下がお互いに歩み寄ることでストレスを軽減することもできるのではないでしょうか?
   
 
    オフィスでのこんな病状に注意
 
 ■当日連絡の遅刻・病欠・有給が増える
 ■離席が増える
 ■業務のミス(遅れ・忘れ)が増える
 ■ホウ(報)・レン(連)・ソウ(相)がなくなる
 ■仕事に自信がないと繰り返す
 ■対人関係で切れやすくなる
 ■身なりがだらしなくなる
 ■独り言が増える