就業規則サポートNO1サイト

公益通報者保護法のPOINT

POINT1:保護の対象は公益性

では、この法律の内容を見ていきましょう。まず、法律で対象としている「公益通報」とは、

①労務提供先に使用され事業に従事する労働者から
②不正の目的でなく
③公益を害する事実であるその労務提供先の犯罪行為や法令違反についての通報である

とされています。

「労務提供先」とは、次の3つをいい、直接雇用されている場合に限りません。

①労働者を直接雇用する事業者
②労働者が派遣労働者である場合の派遣事業者
③労働者が他の事業者との契約で業務に従事する場合のその事業者「取引事業者など」

 「法令違反行為」とは、「個人の生命または身体の保護」などにかかわる、個人情報保護法・刑法・証券取引法・食品衛生法等419の法律に反する「刑罰の対象となる犯罪行為」その他の法令違反をいい、違反が生じる前に就業規則等、会社諸規程を改訂見直し、意識高揚のため内部体制を立て直して企業トップを始め幹部社員・一般社員全員がコンプライアンス遵守を徹底する必要があると思われます。


POINT2:通報先は要件ごとに3種類

ただし、公益通報であれば全て許されるというわけではありません。
労働者が通報を必要だと思っていても、誤解しているなど、事実の確認の程度は異なるからです。

そこで通報先を、①事業者内部、②行政機関、③事業者外部の3つに分類し、それぞれに要件を定めています。

つまり、内部の人事部や労働組合に通報するのであれば、「不正な目的」がない限り解雇等の不利益から保護されます。
行政機関へ通報するのであれば、「不正な目的」でないことに加え、「真実相当性(通報しようとする事実を信じるだけの理由があること)」が求められます。さらに事業者外部への通報は、人の生命にかかわるような高い緊急性などが求められます。



POINT3:ポイントは内部通報の体制があるか

内閣府では、この法律のガイドラインを定めていて、会社が、内部に通報窓口を設置すべきことや、通報の事実を調査し、通報者へその調査結果を報告すべき手続きなどを示しています。

この手続きを、会社は重視すべきなのです。
つまり、保護要件である「内部通報後20日以内に調査を行う旨の通知」(図参照)がなければ、労働者が外部通報しても保護の対象になるのです。

会社が事前に内部通報の体制を整備していなければ、内部通報があっても正しく調査等の手続きを取ることができず、外部通報を許すことになりかねません。

逆に内部通報の体制を整備し周知させておけば、労働者は不確実と思われることを安易に外部へ通報することができなくなり、経営陣の目の届かなかった不正等を内部で発見し自ら是正する機会を得ることになるのです。